さて新卒の就活もそろそろ準備が進んでいる時期かと思います。ここ数年は経団連の右往左往によって就活時期に色々と変更があるようですが、ぼちぼちこのサイトでも就活に向けた記事も書いていきたいと考えております。
■”ビジネス感”を持っている学生なんていない。なのに就活では重要なポイントになる矛盾。
昨今のメディアの報道の仕方から、就活とは学生のためのイベントのように捉われがちですがそれだけではありません。企業としては人材リソースの先行投資活動(中途と違って育てる期間も見込むため)として位置付けられます。
もちろん学生にとっても、選考してもらう相手がビジネスマンである以上、就活とはビジネスの場になります。大学入試のように「隣の人より成績が良ければ受かる」と考えてはいけません。
「そんなん当たり前にわかってるわ!」
という声が聞こえてきそうですが、本人はわかっているつもりでも企業から見ると不十分な場合は多いでしょう。例えば営業職であれば”自分の企業の客前には、ちょっと出せそうもないような不安感”が感じ取れる場合が多いです。
でも僕は「それが当然であり、学生は誰しも最初から”ビジネス感”なんか持っていない」と考えています。ビジネスの場にいたことがない以上、そんなものわからなくてあたりまえではないでしょうか。
中学生から見た高校生は「なんか中学生とは違う”高校生感”がある」と思いませんでしたか?もちろん高校生から見た大学生も同様で「なんか違う”大学生感”がある」わけです。それは具体的になんだと言われると答えることが難しく、
「んー、雰囲気が違う。なんとなくだけど」
と答える人が多いでしょう。
一方で中学生が高校生になると最初は”初々しい新入生”だったとしても、夏ぐらいにはすぐに小慣れた高校生になります。このような”曖昧な雰囲気”は実際に体験することで、割と簡単に朱に染まるのです。でもどのように染まって、何が変わったのかは説明しづらいのが実情。それは”○○感”というものが様々な要素が複合的に合わさったものだからです。
■”ビジネス感”がないとなんとなく落とされることも。
“ビジネス感”についても同様のことが言えます。大学生とは異なる雰囲気を若手ビジネスマンであっても持っており、僕はこの感覚が採用面接で重要だと考えています。
よく耳にするけど腑に落ちない学生就活の不採用話として、
「元気だし、学生時代優秀だったみたいだけど、うちの会社には合わないかな」
という不採用理由が存在します。これはかなり曖昧な発言であり、学生にとって全く納得ができない話だと思います(つまり次回に向けた反省や対策も組めない)。面接ではハキハキ話せて、質問にもスムーズに回答できたし、自分なりにはうまくいったはずなのになんで・・・と思ったら下記の点を注意してみてください。
このような落ち方をする学生をもう少し掘り下げると2パターンあるのではないでしょうか。
- 他の会社でガンガン内定が取れているのにそこだけ落ちたパターン
- これは本当にその会社の社風に合わないと判断された可能性が高い。いくら優秀でも、入社後に社風が合わないという理由でチームを乱したり、すぐに退職されては困るためこのような判断がされる。
- そのため上位企業に多数内定をもらっていても、小さな企業で不採用となることもある。本命でなければ、いちいちヘコまなくて良い。
- 具体的には静かに淡々と技術を積み上げる会社に、ガツガツしすぎた学生が合わないといったイメージ。
- 他の会社も同様の理由で結構落ちているパターン
- 「なんとなく一緒に働けるイメージが湧かない」という根拠が”社風が合わない”のではなく”ビジネス感がない”ことが多い。そのためどの企業に行っても同じような理由でなんとなく不採用になる。
- たとえ学生時代に優秀で、明るくて元気であっても、「ウンウン!そっすね!!」みたいな学生っぽさ全開ではダメだということです。