ワークライフバランス:育休からの復帰とリハビリ。~男性の育休に対する難色編~

僕は残念ながら世間では「ブラック」とか言われるタイプの会社に所属していますが、そこまでブラックだとは思っていません。”成果”に対する”権利”を主張できるのは会社の良い側面で、その裏返しでうまくいかなかった人が会社を「ブラック!」と揶揄している部分が多いと思っているためです。

でもワークライフバランスはまだまだ良くないのが実態。でも改善の可能性もあると思っています。ということで引き続き育休のおはなし。

だいぶ久しぶりの投稿なのですが、もう4月も終わりまで来てしまいました。僕はというと実は2017年の年末から育児休業を3ヶ月半取得しており、...続きはこちら。

■空気の気まずさはカルチャーの問題だけではなく、仕組みの不足も。

会社は”制度として育休をとって良い”としているが、欧州のように”人材リソースの流動性まで含めた仕組み”は存在しないため、雰囲気として育休を取りづらい/職場に戻りづらいのが実情です。さらに女性に限らず、北欧のように男性の育休取得が定着していないこともあって企業の表面(おもてづら)と実際の仕組みに乖離があります。

結果として部署、あるいは自分の上司に負担が生じるため、”育休を取りづらい雰囲気”になるわけです。一概に「自分の部署の人たちが冷たいからだ!」と責めるだけではなく、部署の人たちに大きな負担がかからないような仕組みの整備が必要です。

日本は「周囲の理解を深めて欲しい」というメッセージを出すばかりなので、本来ならば周囲に負担がかかりづらい仕組み作りもセットで進めて欲しいものです。

例えばドイツでは常に自分の抱えている業務が他人にわかるように整理することを優先し、長期休暇に入る際は周囲の人間に細かく引き継ぎをします。つまり代わりの人がすぐに、スムーズに仕事を引き継げるような仕組みがあるのです。他には部署の人事異動をもっと流動的に補充できる仕組みがあるといいですね。

思いつきで言いますが、育休取得部署は優先的に人員を補充できる、毎月人員異動が多く行われる、育休等の取得・人員補充によってリソースコストがかさんだ場合はそれを全社が負担し全部署で費用按分するなど。

■男性の育休に対する難色。

ただFactとして言えば、純粋に男性の育休に難色を示す人はいます。それは「男が働かなくてなんなのだ/仕事から逃げたい甘い考えじゃないのか」というニュアンスです。僕の場合は自分の父親世代(50代)の人複数名(職場の人ではないですが)に暗に言われました。でも彼らは悪気はなかったのです、ただ心配してくれる気持ちが結果としてそういう言葉遣いになっているのです。

出世できなくなってしまうのではないか、社会的安定性を欠くのではないか、そんな心配をしてくれているのです。ありがたいことですね。

もちろん育休を取得する側としても同様の心配があります。育休取得を決意するにも度胸がいりますし、3ヶ月休んでみると「働いてない自分、大丈夫なのか・・・」という虚無感に近い不安にさいなまれます。

固定観念の問題なのですが、そういう気持ちになる人は多いというのが事実です。僕もそうでしたが、2ヶ月目くらいからそんな生活が当たり前になるので、ただただ仕事復帰するのがダルくなりました。笑

こんな背景があるので、特に親を安心させるには育休を取ったって若くして出世することで、また稼ぎ上げることで安心させてあげましょう。そして早く上に立ち、部下に気持ちよく育休を取れるように努力してあげましょう。(かっこいいことを言いたいのではなく、半分は反骨心です。笑)

残念ながら今回は”育休を取って部署に負担がかからない仕組み”については言及しません。ただ次回は、”わりと復帰しやすい会社”を紹介しておきましょう。