自己研鑽:若手のナレッジとパフォーマンス。

コンサルティング業はプロジェクト(案件)ごとに必要なスキル、知見、あるいは経験を持ち、ピラミッド構造になるようにチームが組成されます。なのでプロジェクトごとに違うメンツで仕事をすることになります。

■プロジェクトチームとして、ナレッジは組織でカバーする。

各ファームには様々なタイプの人材がおり、そして様々な業界業種、ファンクションの仕事をこなすことで”ファームとして”ナレッジ(ここではスキル、知見、経験を総称して単にナレッジと仮称する)を積んでいくことになります。

この”ファームとして“というのは、やはり個人単位では広く経験を積むにも時間的に限界があり、かつコンサルティング業はどんどん人が辞めていってしまうため、企業として競争力の源泉になるナレッジを組織に貯めていく仕組みが必要だからです。

実際のところは、メンバーレベルでもナレッジはあった方がいいけれど、結構コミュニケーション能力や頭の回転の速さ、考え方の筋の良さが重視されることも多いです。

抽象的なことを言えば「いわゆる仕事できるやつはどこに行っても活躍するんだよ!」という雰囲気です。なのでパフォーマンスが良く気に入られたメンバーは、プロジェクトが変わっても囲い込みにあったりします。

■チームの中で若手のバリューはナレッジではない。基礎力を高めるべし。

個人へのナレッジの蓄積は、特に若手のうちは実務経験の時間が少ないことからベテランより総量として少ないでしょう。なのでそもそもナレッジ量で勝負してはなりません(一方で効率よく蓄積する努力はすべきと思う)。

なので若手のうちはコンサルティングベーシックスキルをしっかり磨くことが良いと思います。構造化力や文章力、相手の顔色を見ながら説明具合を調整する観察力といったことに加え、会議調整のような一見庶務っぽいことをキッチリやる。こういったことができるようになり、快活であれば、案外パフォーマンスが出るものです。

悪い言い方かもしれませんが、忙しいコンサルティングプロジェクトの中で上位者からすると”手がかからない”のです。そしてポイントポイントでフィードバックをしてあげれば吸収して成長してくる。こうであれば特別尖ったスキルがなくてもしっかり評価されます。